高性能住宅のZEH対応とは

ZEH（net Zero Energy House/ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）対応の住宅を建てる際には、その特性をしっかりと理解しておく必要があります。ここでは、ZEH住宅で得られるメリット・デメリットを解説します。

ZEH対応の一番のメリットは光熱費の節約。住宅を建てる際に重要な建築費用。少しでも安く済ませたいという方がほとんどかと思いますが、実は建てた後のランニングコストを考えることも大切です。

ZEH対応の高性能住宅は、気密性に優れているため冷暖房機器を過剰に使わず月々の光熱費を節約できます。

さらに、見落としがちなポイントとして健康があります。ヒートショックの予防効果はもちろんですが、カビの発生を防ぎ、カビを餌とするダニの発生が原因で発症する気管支喘息やアトピー性皮膚炎を未然に防ぐ効果やアレルギー疾患の発症を抑える効果など、こうした健康に関する効果については数値化することはできませんが、何物にも代えがたい価値があると思います。

ZEH対応のデメリットは高い設置費用。

ZEH対応の高性能住宅にも、残念ながらデメリットはあります。先ず、従来の住宅と比較すると建築費用が高額になる傾向があります。原因は、高い住宅性能を実現するために欠かせない建材費です。断熱性能が高いサッシやガラスが2重、3重構造になった高機能ガラス窓、断熱材などです。

さらに、太陽光パネルのメンテナンスコストや発電量が日照時間の影響を受けるため不安定になることなどです。

住宅建設にかかる費用は初期の建築コストだけではありません。ZEHの導入で増える初期の建築費用に気を取られがちですが、将来的な光熱費のランニングコスト削減を考慮すると、必ずしも高いわけではありません。

さらに、省エネ住宅の建築促進のため、さまざまな補助金や支援制度があり、長期優良住宅による税金や住宅ローンの優遇措置も利用することができます。

一生に一度の大きな買い物です。デザインや内装などにこだわりたい気持ちもあるとおもいます。それでも、月々の光熱費が抑えられる高性能住宅やZEH対応の家を建てた方が賢明だという意見もあるようですが、長期的なスパンで考えて導入を検討することがポイントです。